子どもの頃

野球は好きじゃなかった
ボールを投げたり、打ったり
キャッチしたり、基本的な動きは
すごく好きだ
しかし、速い球を投げたいとか
変化球を投げたいとかは
考えたことはなかった
自分の打撃フォームをいじられるのが
嫌いだった
一本足打法にしろ、上から叩け
ゴロを打て、低い打球で
ライナーを打て、右方向に打て
ダウンスイングをしろ
ああしろこうしろと
自分たちは一切できないのに
命令ばかりする
そんな指導者にしか出会えなかった
だから、野球はあまり好きではなかった

あいつらのように、自分で行動しない人間は大嫌いだ
彼ら自身にはなんの能力もない
打撃で遠くに飛ばせるわけでなく
投球でいい球が投げられるでなく
守備が得意なわけでなく
ランニングができるわけでなく

口ばっかりで何もできない人間は大嫌いである

そんな人間に、今、自分はなりつつある
あれほど嫌った人間に
自分は確実に近づいてしまっている

口だけの人間にならないためにできることは何か
今の自分にできないことを少しずつ
できるようになっていくこと
それから
自分のやりたいことを見つけたら、それを突き通せるように
努力をすること
大切なことである